2019年10月のフラット35の制度変更

2019年10月の制度変更は次の4つ

2019年10月、フラット35において制度変更がありました。
制度変更があったのは下記です。

  1. 「フラット35」の地域活性型の対象事業の拡充
  2. 建設費・購入価額の上限1億円の制限の撤廃
  3. 「フラット35(買取型)」の融資率9割超の金利の引き下げ
  4. 「フラット50」の融資率の上限の引き上げ

それぞれ見ていきましょう。

①「フラット35」の地域活性型の対象事業の拡充

地域活性化について積極的な取組を行う地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などとセットで「フラット35」の借入金利を一定期間引き下げる制度です。

この制度は「子育て支援型」「地域活性化型」という項目に合致すると5年間金利が0.25%引き下げとなる制度で、今回この制度が拡充し、適用条件が広がることになりました。

「子育て支援型」は、若年子育て世帯が住宅取得をする場合、もしくは若年の子育て世帯が親との同居・近居のために住宅取得する場合に金利引き下げの対象となります。

「地域活性型」は、地域活性化に積極的な地方公共団体が行う支援で、Uターン、Iターン、Jターンをして住宅取得をする方に対して適用されます。

今回この地域活性型に項目が増えて、「防災対策」を施した住宅も金利が引き下げになります。具体的な防災対策につきましては地域の状況を踏まえて各地方公共団体が設定します。

また、「地方移住支援」という項目も設定され、これは東京23区から東京圏外の地方に移住し条件に合致した方が住宅取得をした場合、支援を受けられるものです。「地方移住支援」に関しては10年間、金利が0.3%引き下げとなります。

これらの制度は、すべての子育て世帯や、地域活性化にあてはまる方が対象なのではなく、地方公共団体が制度を設けていて、その条件に合致した場合に適用となります。支援をしている地方公共団体については住宅金融支援機構のホームページ等で閲覧できますので、詳細をご確認ください。

②建設費・購入価額の上限1億円の制限の撤廃

フラット35の融資では、融資対象となる住宅の建築費または購入価額につきまして、これまでは1億円を上限としていました。10月1日以降の申込分からはこの条件がなくなります。

ただし、フラット35の融資金額の上限は8000万円と決められておりまして、その限度額については変更ありません。

③「フラット35(買取型)」の融資率9割超の金利の引き下げ

現在、融資額が9割を超える場合は、融資率が9割以下である場合の金利に年0.44%の金利を上乗せしていますが、上乗せする金利が年0.26%に引き下げとなります。

(例)金利引き下げのイメージ(仮定の金利での比較)

2019年9月以前 2019年10月以降 金利差
9割以下の金利 1.30% 1.30% (変更無し)
9割超の金利 1.74% 1.56% (△0.18%)

*融資率=(フラット35の借入額)÷(住宅の建設費または住宅の購入価額)

これまでは住宅の購入費が3000万円であれば、フラット35で満額借入をするよりも、フラット35の借入を2700万円+金融機関独自のローンを300万円(1割分)として資金計画を立てた方が返済総額は少なく済みました。

10月以降は、フラット35で満額を借りた場合の金利(9割超金利)が引き下げになるため、どのようにローンを組んだら返済総額が有利になるか、複数のシミュレーションが必要になってきます。

④「フラット50」の融資率の上限の引き上げ

フラット50とは、長期優良住宅を対象とした最長50年の全期間固定金利ローンです。返済期間は36年~50年で、金利はフラット35に比べると高めの設定になっています。

フラット50の融資額の上限はこれまで住宅取得費の6割までとなっておりましたが、10月以降は9割に引上げになります。

また、融資限度額も6000万円が上限でしたが、8000万円までに引上げになります。

まとめ

今回の制度変更の①の「子育て支援型」「地域活性化型」の金利優遇は、フラット35Sと併用することができます。フラット35Sとは、耐震性や省エネ性に優れた住宅に適用される金利優遇です。これらを併用することでフラット35の金利から0.5%(0.25%+0.25%)の金利低減を受けられます。

仮に、基準となる金利が1.2%で△0.5%の金利低減になると、0.7%が当初の適用金利となります。金利優遇は当初5年間~最長10年間ですので、その後は基準となる金利が返済期間終了まで適用となります。

また、③の融資率9割超の金利引き下げに関しては、どのような住宅ローンを組んだら一番有利になるか選択肢が増えた事に繋がります。

これまでほとんど使われてこなかったフラット35の「9割超融資」と、従来の「9割以下+1割ローン」の比較をする必要があります。1割ローンは変動金利で9割以下ローン部分に比べ、金利が高く設定されています。

どちらが契約者にとって有利になるかよく検討をした方がよいと思います。